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第16話 お風呂を作ろう

Author: みみっく
last update Last Updated: 2025-09-01 07:00:09

 畑仕事をするユナのためにという口実にするか。まあ、自分の欲求であったし。エリーもキレイに洗いたいだろうし風呂を裏庭に建てるか。

「ちょっと待っててくれるか?」

「……夜なので、置いてかないでください……」と言い、エリーが腕に抱きついてきた。

 腕に抱きついてきたエリーを連れて、畑を広げるための予定地の木を伐採した。

 伐採した木の水分を、水魔法で丁寧に抜き、程よく乾燥させてからウィンドカッターで切断。木の板を利用して、しっかりとした構造の小屋を建てた。

 さらに、その小屋の内部に土魔法を使って湯船を作り、釉薬を塗布することで水漏れを防ぎ、防汚効果を高めた。

 木材と同じように、水分を抜いた後、火魔法で焼き上げると、予想以上にうまく仕上がり、イメージ通りの完成度となった。

 見た目は……うん。でっかい湯呑みというか……丼というか、そんな感じに仕上がった。形は浴槽で、5、6人は余裕で入れる大きさだ。

 忘れそうだったけど、排水口もちゃんと作ってある。木の栓をはめれば、これで完了だ。

 だが、俺しか湯を作れないんだよな……これからの俺の仕事かな。

「えっと……なんですか? これ……?」エリーの聞きたいことは分かる……だが、誤魔化させてもらう。

 この世界には、水浴び、水か湯で体を拭く習慣しかないらしい。温かい湯に浸かるという習慣はないらしい。

「これは……その、風呂というやつでだな……夜でも温かく体をきれいにする建物を作ったんだが……一緒に入るか?」と、魔法のことや建てた経緯を聞かれるかと思ったが、風呂の説明で誤魔化した。

「わぁ……はい、入ってみたいです! でも、夜に水浴びですか……? 冷たくて寒くなりそう……ですね? 温かいのですか?」興味深そうに建物を見つめ、不安な表情をしていた。

 もちろん脱衣所も作ってあり、魔石で明かりも設置済みだ。

「ここで服を脱ぐんだぞ?」と言い説明をした。服を脱いで棚に置くと、エリーの方を向いた。

 エリーはネグリジェのスカートを捲り、お腹を見せた姿で俺と目が合い固まっていた。

 あれ? いつの間にかエリーのパンツが、薄ピンク色の白の水玉模様に替わっていた。

「……恥ずかしいですね……ユウさん、見すぎですよぅ……向こうを向いてくださいっ」と注意されてしまった。

「……ちょっとくらい見ても良いだろ?」と言い、背を向けた。

「……うぅ……きれいになったら……触るじゃないですかぁ……。その時にです。……ね? 今は……汚いので……恥ずかしいのですぅ……」と言うので我慢した。

 そうだ、先に入って風呂にお湯を入れておくか……。

 水魔法と火魔法を使って湯を作り、浴槽へと注いだ。すると、お湯の熱で湯気が立ちこめ、風呂場全体が柔らかな霧に包まれる。

 まるで本物の風呂場のような光景になってきた――いや、ここはすでに風呂場なんだけども。

 エリーが恥ずかしそうに、腕で胸とアソコを隠し風呂場に入ってきた。

 風呂場で見る姿の、色白くて仄かに桃色が狩って健康的な肌が色っぽく、恥ずかしがっている表情と仕草が興奮させる。

「うわぁ……すごいですね。お湯の湖みたいです! 実は、ちょっと……心配だったのですよぅ……」とエリーが、目を輝かせて言ってきた。

 椅子も用意しておいたので、俺はエリーに背を向けて座った。エリーも座る音が聞こえた。

「体を洗ってから、風呂に浸かるんだぞ」久しぶり……というか、この世界に来て初めての湯を浴びた。温かく気持ち良くて鳥肌が立った。

「おぉっ。最高だな……」と俺が声を上げると、エリーもお湯を体にかけた。

「はぅぅっ……わぁっ温かい〜♪ 気持ち良いですね〜。ユウさん、まだ、見ちゃダメですよぅ……洗っちゃいますから……」と言われてしまった。

 じゃばぁ〜。ちゅくちゅく……くちゅくちゅ……じゃばぁ〜。と洗う音がエロく聞こえてしまう。

 これ……我慢できる気がしないのだが……息子がムクムクと反応した。そして、エリーの裸をイメージして……手で息子を触った。

「ユウさん、終わり……ました……けど……?」と、エリーの目線が息子を見つめていた。

「あはは……音に反応した」と恥ずかしそうに言った。

「……うぅ……それ、わたしも……むずむずしちゃうじゃないですかぁ……。あ、あのぅ、触っても……良いですか……?」とエリーが頰を赤くさせ、色っぽい表情に変わった。

「あ、あぁ……」と返事をした。

 エリーがゆっくりと近寄ってくると、俺の前の床に座った。色っぽい表情をして息子を優しく手で掴み、ちゅくちゅく……とエリーの息を感じられるほどに近くで、音を立てて扱いてくれた。

「どうですか……? 気持ち良いのでしょうか?」と聞きながら、唇に息子が触れそうな近さで聞いてきた。舐めてくれるかもという期待だけで興奮してピクピクと反応した。

「……舐めてくれたり……するのか?」と聞いた。

「……え?」と驚いた声を上げた。すると息子をジッと見つめると躊躇わずに、ちゅっ……♡ と息子にキスをして、はむっ♡ と口に咥えた。

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